渡會将士さんのライブがとてもよかったので、記事を書こうと思いました。
2026/3/21、渋谷CLUB QUATTROにて行われたライブです。EG & his Drawersさんが演奏を行い、ギターがEGさん、ベースが菅野信昭さん(通称キャノンさん)、ドラムが脇山広介さん、そしてギターボーカル渡會さんの四名バンド構成。
ベースの菅野さんは、渡曾さんが以前組んでいたFoZZtoneというバンドのメンバーでもあり、このライブは、FoZZtone時代の曲もやるかも? そんな前提を含めたライブでした。
私が渡會さん、そして前身であるFoZZtoneというバンドの音楽を聴き始めたのは、おそらく2014~15年頃だったと思います。死ぬほどダラダラしていた自分も、とうとう社会人として頑張り始めていた時でした。
社会は周囲に迷惑をかけないように取り繕い、食らいついていく場でした。業務後も学習し、間違えては謝り、業務時間ももちろん長く、終電で帰る日が多かったです。それは私にとっては、少し心に毒を溜める行為でした。夜中の帰り道で「あれ、自分何してんだろう」とふと我に返ることがよくありました。
ずっと「心が解放されるなにかが欲しい」と思っていました。通勤時間や土日の布団の中で、ニコニコ動画を漁りました。「中毒性の高い邦ロック集」というタイトルの45分間の動画を見つけ聴いてみると、その中に、FoZZtoneというバンドの曲がありました。動画の中で紹介されていた曲は「BRUTUS」という曲でした。後々知りますが、FoZZtoneの楽曲の中でもトリッキーな曲でした。
渡會さんの、がなり声に痺れました。曲もめちゃくちゃカッコいい。GEOのレンタルCDで「BRUTUS」の入ったアルバムを借りました。「カントリークラブ」。やはりいい曲ばかり。フラッシュワープという曲で楽しい掛け合いを思い出し、黒点という曲に衝動を突き動かされ、春と鉛という曲に鬱屈を感じ、そして平らな世界という曲で、「そんなもん」でもいいのかもしれないとなぐさめられた気がしました。FoZZtoneの曲が、癒しや勇気をたくさんくれました。
FoZZtoneというバンドが2015年には解散していたという事実を知ったのは、大体のアルバムを聞き終わった後でした。どうせならライブ見たかったなと思いながらも、生活は続きました。その間も、FoZZtoneの曲や、渡會将士さんのソロ名義の曲を聴いていました。
以前より、少しは楽に生活できるようになったと思います。ですがみんなが経験しているように、生きている限り、いろいろな問題は立ち上がるもので、なかなかどうして思い通りにならないもので。
2025年の夏頃、渡曾さんがFoZZtone時代の曲もやる可能性のあるライブをやる、というのを聞いた時、絶対行こうと思いました。美しい何かに触れたい。心の琴線に触れる何かをして、いい時間を過ごしたいと思っていました。
半年以上前から予約しての、ようやくのライブ。もちろん最高でした。
ライブの楽曲、演奏、歌のうまさについては、端的に最高でしたので、あえて語らなくてもいいかなと思いました。私が特に語っておきたいのは、ライブの雰囲気と、印象に残った曲です。
まずライブの雰囲気についてですが、渡會さん、そしてEG & his Drawersさんの、「近所の気のいい兄ちゃん」的な雰囲気がとても心地よかったです。会場のQUATTROは観客席に柱が2本立っているため、お客さんは場所によってはパフォーマンスが観にくいのですが、渡會さんが「柱の裏の人、大丈夫? 楽しんでる?」と覗きに行ったり。渡曾さんと仲の良いバンド鶴の人たちとのEmaj7の弾き方が人によって違うのが面白い、RPGゲームの攻略時にマスを作って一つ一つ検証していった世代である我々からすると、試行錯誤があっていい、みたいな話。客席から「兄さんお帰り!」と言われ、「おお、お前も来たのかー」と返していたり。優しさや身近さを感じる振る舞い、エピソードが大好きでした。
次に印象に残った曲ですが、やはり、FoZZtone時代の「平らな世界」でした。イントロで「あ」となり、Aメロ終わりの「思い出す」という歌詞の時に、ぐあーっとなにかこみあげてきてしまって、そこからはダバーっと泣きながら聴いてました。私は歌詞を詳細に感じ取れるほど文学的でも、創造的な人間でもありません。ですが、この曲の断片的に散りばめられたやり取りと優しさは、以前からどうしようもなく好きでした。
きっと昔の流行りだろ、
なんて言い訳してしまう今は君が笑いそうな
むしろ馬鹿な話ばかり
思い出している
思い出そうとしているつまらない話ばかりでごめんよ
つまらない街なんだよ時々「素晴らしい世界」
毎日「冴えない暮らし」
「悪くない」「それもいいだろう」
今の俺ならばそんなもんなのさ俺の話は
どうなのさ、これから
なにか食べに行こうか
私は、その場限りの感情というものをすごく大事にしてしまうタイプの人です。楽曲やバンドという形態の力も借りつつ、なんなら会場の人たちの行動も、隣で叫んでいた人の行動も、その日のなにもかもが嚙み合って、論理を越えて、何かがダイレクトに心に響いたのかなと思いました。
とても素晴らしい体験でした。また行きます。
本当に音楽を続けるということは、素晴らしいことなんだなとつくづく思いましたし、渡曾さんにも、EG & his Drawersさんにも、音楽を続けてくれたことに最大限の感謝をしたいと思います。とても素晴らしい思い出を、ありがとうございました。
渡曾将士ファンクラブ会員としては、まだまだ新参者の私の感想でした。
駄文長文、失礼しました。
あ、最後になりますが、2026/5/2に、渡會さん、EG & his Drawersさんのライブがまたあるようです。そして、公式ホームページでやって欲しい曲のアンケートを取るとか。是非とも渡會さん、しいてはFoZZtone、brain’s childのファンの方にも回答していただきたいですね。
3/21セットリストの記録
・Let’s get down
・開きっぱなしの扉か俺は
・Thermodynamics
・モーニン
・引力について
・新千歳空想
・Night Surf
・Shangri-La
・万葉の花
・moonrise
・バスの乗り方
・平らな世界
・Gloria
・Bonfire
・音楽
・Third eye
・I’m in Mars(アンコール)
※ちなみに、I’m in marzは昨年の私のSpotifyでの再生回数No1でした。
プレイリストのおすそわけ。上は好きな曲全部。下は少し落ち着いた曲を集めたもの。


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